構造積算(躯体・鉄骨)
積算知識やCADの知識がなくても直感的に部材を配置できる操作性を実現。構造基準には、建築数量積算基準、国土交通省の標準仕様書に基づき自動計算されるので人為的なエラーも防ぐことができます。
HELIOSによる構造積算の特徴
- 1構造基準には、建築数量積算基準、国土交通省の標準仕様書の内容が標準で登録されており、この内容で計算処理が行われます。これらは物件単位で変更でき、複数の基準を登録して選択することもできます。(H22年度標準仕様書対応)
- 2コンクリート99種類、型枠99種類、鉄筋20種類×12種径、ボイド型枠(管、楕円・球体)、デッキプレート、溶接金網、壁スリット、スリーブ、定着金物、機械式継手等、耐火被覆の材料が登録・算出できます。
- 3躯体リストには、独立基礎、布基礎、柱、梁、壁、床版、階段、パラペット、バルコニーなど14種類のリスト登録が行えます。登録方法も、参照図を表示する「詳細入力」、全データを表形式に表示する「簡易入力」が選択でき、効率よく入力が行えます。
- 4鉄骨リストを登録し配置することにより、耐火被覆の算出が行えます。また、参考数量として鋼材数量も算出できます。正確な鉄骨数量は鉄骨個別入力で対応でき、鋼材、ボルト、溶接、ベース下モルタルなども算出できます。
- 5構造部材を「置く」感覚で入力する配置システムを独自に開発。CAD知識を必要としない簡単操作を実現しました。レベルや寄りも簡単に指示でき、自動判断する配筋情報も自由に変更が可能です。様々な補正も同時に行える画期的なシステムです。
- 6梁の天端や側面、地中梁と土間の取り合いなど、必要な打増しを判断してコンクリート、型枠、補強筋まで自動計算します。
- 7壁式に完全対応しています。自由な壁配置、コーナー補強筋自動処理、開口上の壁梁処理、縦筋継手指示など、様々な設定が行えます。また、ラーメン構造との複合も可能です。
- 8軸組図、断面図、3Dを表示させて、部材間の位置関係やレベルなどを確認できます。断面図は任意の位置を指示できます。これらには根切りラインも表示されますので、土工事の確認も行えます。
- 9土工事は配置された基礎部材の断面、レベル情報から根切、埋戻、残土、ピットを含む地中体積、盛土が自動計算されます。また、複数GL設定や隣地境界線の山留めの設定ができ、総堀、壺布堀ともに、1次掘削~9次掘削まで深さごとに集計できます。
主な機能
配置機能(RC,S造共通)
リストをもとに『部材を置く』感覚で積算知識を必要とせず、図面通りに直線、斜め、曲面など簡単自由配置が行えます。配置方法はCADの知識は必要としないので、部材を置くだけで、部材の連続条件など配置情報から自動計算されます。
土工事自動計算
土工事は、配置された部材の断面サイズ、レベル情報から根切、埋戻、残土、盛土、ピット内体積、地業が自動計算されます。また、複数GL設定や隣地境界における山留めの設定ができ、一次掘削、二次掘削(総掘・壺堀)等地盤の状況にあった掘削の設定ができ、精度の高い数量が算出されます。
チェック
配置すればシステムが自動で軸組図、断面図、3Dビューワを生成します。視覚的なチェックが可能ですので、確認したいところの断面を切って増打ちの確認、床レベル確認、3Dの断面で立体的な納まり等さまざまなチェックツールが準備されています。
機能詳細
構造基準・土工事
導入時に積算基準や国交省標準仕様などの条件に加え、定着金物、ボイド、各部位定着設定、鉄骨鋼材リスト等の標準値の設定が予め登録されており、導入後直ぐに業務で使用できます。土工事設定では、n次掘削の総堀設定や、隣地境界の山止設定等、地盤条件に柔軟に対応できる設定ができます。
構造リスト入力
「詳細入力」「簡易入力」の2つの入力モードがあり、躯体、鉄骨リストを簡単かつスピーディーな入力ができます。
「詳細入力」では、マウスでクリックすると入力場所が参考図で表示されるので、初めて使用される方でも簡単にリスト入力が可能です。
「簡易入力画面」では指示部位全てのリストデータを一覧表示して入力できますので、全体を見ながらEXCELライクで効率的よくリスト入力が行えます。簡易入力から詳細入力にすぐに切替できるので、変更対応にも柔軟な入力ができます。
配置入力,3D
図面のイメージそのままで入力ができます。
通り軸以外の場所に自由に部材を配置することができ、位置決めも座標指示や通り軸からの距離で指示でき、レベルも自由に変更できます。芯ズレやR形状など簡単に指定できます。通り軸以外に寸法線(補助線)を自由に何本でも設定でき、操作性を向上しています。
階コピー機能、範囲コピー機能も充実しており、指示部位のコピーや反転・ミラーリングも可能です。
軸組図、断面図
配置した部材を、通り軸ごとに軸組図を表示し、基礎深さやレベル、セットバック、中折れ柱、開口位置、打増し判断、構造スリット、根切ラインなどを視覚的に確認できます。
また、任意の位置での断面図を表示させる事ができますので、直行する梁のレベル、床版のレベル、ピットなどを確認することができます。
リスト№の表示/非表示などカスタマイズも行えます。これらの表示は、配置データ同様に、印刷やDXF出力が行えます。
配置設定
配置した部材に対して、細かな情報を入力する事ができます。
型枠面ごとに打放型枠やラス型枠、地業やデッキ等さまざまな設定ができます。鉄骨部材であれば耐火被覆の表面処理材、面ごと必要有無設定ができます。部材レベルや隣部材との連続、定着等の設定も可能です。打増し設定では、部材ごとに打増し設定が自動計算でき、補強筋も自動計算されます。
- その他、配置でできること
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- 底盤、土間、床:ピット設定(空m3設定)
- DXF出力:Jw-CAD等の施工図として活用
- 範囲コピー:反転コピー
- 床版:ボイド設定、床開口補強、片持ち補強
- リスト表示切替:フォントサイズ変更
- 部位変更:壁⇔間仕切
- 小梁:本数配置
- 平行配置(壁⇔梁)
- 階コピー:一括コピー及び部分コピー
- 壁:壁式、スリット、コーナー補強
- ダミー設定(計算対象外設定):工区区分等に使用
- 見上げ、見下げ表示切り替え
- 集計部位変更:床版⇔小梁etc
- 外周部配置:部材寄り寸法一括設定
- 部位ごとの色設定、八ッチング、テクスチャ